2019年4月29日月曜日

大人の事情8




この店での店長の権限は絶対である。
女王のごとく振舞っている。

皆が恐れる女王様だ。

出世は彼女のお尻にキスしまくるかどうかで決まる。

日本で言うとこの「ゴマをする」は
アメリカで「お尻にキスする」と表現される。

ゴマをすりまくってる奴は
ブラウンノウズ、茶色い鼻と呼ばれる。
(お尻にキスしまくっているので、う●こが付いた鼻と言う意味で)






もし、今回の件が女王店長の仕組んだことなら
全てにおいて合点がいく。

アシュレーの意思も、某ラグジュアリーブランドの意見も
全く関係ない。

彼女の権限で全てが決まるのだ。

ブランドからの承認も必要だが、
人事に関して言えば、
女王の決定をブランドが覆すことは、まずない。


女王店長の筋書きなら、
アシュレーが私の目を見て話せなかったのも納得だ。




なるほどね、そういうことやったんや。
とにかく謎が解けて
(全て私の想像ではあるが)
すっきりした。


なんらかの理由、それも私の落ち度でないと、
アジア人の私を辞めさせて、
白人女子をこのポジションに持ってこれなかったんやろう。

どうにも具合の悪いことになる。

一番まずいのは
私が「アジア人」カードを切って
会社を訴えることやろう。

今回の件は私の落ち度が理由でないとあかんかったのだ。




それ以降、職場に関しては
怖いもんない、って気持ちになった。

私が何をしようが、関係ない。

女王店長が
私を異動させたかったら、
吹けば飛ぶような将棋の駒のごとく、
どこにでも異動させるだろう。

そして全然経験のない若い女子が
私より良い給料で、私のポジションを引き継ぐのだ。

私をクビにしたいと思えば
明日にだってクビにするやろう。

女王店長のお尻にキスをしない私に
ここでの未来はないのだ。




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