2021年2月12日金曜日

ひとみ婆さんに遭遇

昨日もドライブスルーで働いてたの。

ドライブスルーで働く時は、
注文を聞く人以外に、

調理する人も、もちろん私も、
ヘッドセットを付けているので、
会話には参加しなくても、
お客さんの声は聞ける。


それを聞きながら、
先回りして調理を始めたり、

私は調理はしないけれど、
自分に出来ることがあれば、
やはり先回りして始める。
(超混みの時は無理やけど)


それは全然混んでいない時間帯で、
会話の調子から、
老女であることはわかった。

それも、志村けんの「ひとみ婆さん」みたいな感じ。




注文中も

「私はペパロニが嫌いなんですよぉ」

「ペパロニ入ってないですよ。ベーコンは大丈夫ですか?」

「ベーコンは好きです、でもペパロニが嫌いなんですよ」

「これはペパロニ入ってないですよ」

「そうですか、私はペパロニが嫌いでねぇ」

といった調子w

 
時間はかかったものの、
なんとか注文が終わると

「私はどこへ行けばいいのですかねぇ」

「そのまま車を進めてください」

「車を進めて店に入るんですか?」

「いえ、そこに窓口がありますから」

こんな会話がしばらく続いたのち、
私の待つ窓口に、
ひとみ婆さん到着。

絶対に八十歳は超えている、
九十歳と言われても全然驚かない風貌。

でも、可愛らしい雰囲気の人で、
アメリカの老人あるあるの、
怒りっぽさや、気の強さは見えない。

「こんにちは、
私はここであなたにお金を渡すようですね」

「そうですよ、**ドルです」

「はいはい、ちょっと待ってくださいね」

少し時間がかかったが、
代金の支払いが済むと、

「それでは、これで」

えw

「いえいえ、ここで待っていてくださいね」

「でも、私の後にも車がいますよ」

「良いんですよ、ここで待っていてください」

「本当に大丈夫なんですかね?」

「大丈夫ですよ」

そんな会話の後、
ひとみ婆さんが注文した物が出来上がったので、
手渡そうとすると、

「ちょっと待ってくださいよ、
今、シートベルトはずしますからね」

シートベルトはずさんでも、
商品は受け取れるのやが、
「はずすな」と言うタイミングを逃してしまった。

果たして、ひとみ婆さんは、
スローモーションのような動作で
シートベルトと格闘し始めた。

シートベルトを引っ張ったり、

引っ張ったシートベルトの中から
抜け出そうとしたり、

その間、横に置いてあった杖やバッグが
車の端っこに転がって行ったり、


やっと何かに気づいたように、
カチッとシートベルトをはずすと

「はずれたわ」

とニッコリ笑って、商品を受け取った。


 
全てにおいて、愛嬌があるというか
可愛らしいお婆さんで、

時間がかかっても、微笑ましい、が、
何かあったらあかんと思って
見守っていたのやが、


彼女が立ち去った後、ふと思った。


ちょっと待って・・・


運転してたん、ひとみ婆さんやったよな・・・


てか、ひとみ婆さん、一人しか乗ってなかった。


あの英語からすると、
普通にアメリカで生まれ育ったアメリカ人やろうし、
ドライブスルーが初めてってわけもないやろ。


・・・・・・


運転させて大丈夫なん???

アメリカ国内のほとんどの土地では、
運転しない、イコールどこにも行けない、
自由がないて感じやし、

インディペンデントなアメリカの老人が
それを受け入れるわけがないとは思うけど。
(身体的にそれが無理とかにならん限り)


そやけど、
こっちからは見えへんけど、
そこらを走っている車の中に、
ひとみ婆さんも混ざっていると思うと、
いろんな意味で怖くなった。

とりま、優しい運転を心がけるくらいしか、
私に出来ることはなさげやな。



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応援ありがとうございます。

  

2 件のコメント:

  1. ひとみ婆さん 大好き!!
    走り去る前に "飯はまだかい!?” って言ってほしかった (笑)

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    1. 飯はまだかい?は言うてなかったーw ひとみ婆さん、怒りっぽくて不機嫌な老人より断然可愛いよねw

      削除

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