2021年2月22日月曜日

おもろいもん、見せていただきました

今回は、
こっちが怖い婆さんにやらかした話。

某高級デパートは
怖い婆さん客しかおらんのか?
て感じやけどw

怖い中年女もいっぱいいてたし、
たまーに怖くない人格者のお客さんもいてたよ。

そうそう、芸能人も時々来てた。

で、その怖い婆さん、エレノアは
メイクオーバーが好きで、
パーティーとかディナーの前にやってくる。

ほんで、ロンダと同じく
やっぱり頻繁に鏡でチェックする。


それがあかんわけやないねんけど、

ちょっとコンシーラー乗せるたび、
ちょっとアイシャドウ入れるたび、
鏡で確認されると、

メイクしている側としては
信用されてへんというか、
テスト受けてるみたいというか、

あんまり良い気分ではない。


金もろてんやったら、まだしも、
無料でやってるのにね、メイク。

そんなに信用出来へんのやったら、
己で顔塗ったらええやろが。


そもそも、シワだらけの顔を
そない頻繁に鏡で見て、
なんか楽しいのか?

わてはもう三十代の時から、
鏡見るたび、うわっって思ってたけどw

彼女らの精神構造は超合金で出来ているらしい。

 
で、そのエレノア、
ある日、若い男を連れて来た。

その男は、まだ三十代かな、
がっしりとした体つきにロン毛。

彼女の家の庭師だということ。

彼は八歳の娘も連れて来ていた。

エレノアが化粧をしてもらっている間、
庭師は笑顔もなく、言葉を発することもなく、
居心地悪そうに待っていた。


私は言葉を額面通りに受け取り、

そっかー、庭師かー
なんで、庭師連れてきてんや?

て感じやってんけど、

同僚の一人が小声で

「あれ、エレノアの愛人よ」

え、そうなん?

エレノアはどんなに若く見積もっても、
六十五歳くらい。

口をいつもへの字にして
小難しい顔をしている、
実際に小難しい婆さん。

ロン毛の庭師は
レアな嗜好の持ち主らしい。


と、そこに
空気を読まない上に、
頭もあまりよろしくないことで有名な
おばさん店員、ジュディがやってきた。

「はーい!エレノア!」

エレノアはちらっとジュディを見た。

それがエレノアの挨拶w


「あら!今日はお孫さんも一緒なの!?」


一瞬にして周囲が凍りついた。


ジュディが孫と思っているのは、
エレノアの愛人の娘だ。


「孫ですって!?」

エレノアの声はほとんど金切声。

でもジュディは

「可愛いお孫さんですねー」

と続ける。


(あかん!ジュディ!あかん!)


(なんで、あのエレノアの叫び声で
気がつかんのや?)

しかし、私の心の声が
ジュディに届くわけもなく、

その間も「孫」を連呼。


ジュディはエレノアのご機嫌をとって、
孫娘を褒めているつもりやから、
もうどうしようもない。


 
男も女も、誰だって、
自分は年齢より若く見えるって思っている。


私たちから見たら、どんだけ金かけても
年相応の婆さんにしか見えないエレノアも
(はっきり言いすぎてすまんが)

本人は、

「愛人よりは若干年上に見えるかもやけど、
親子ほどには見えないわよねー」

くらいに思っているはず。

ジュディが嵐のごとく、
その場を引っ掻き回して去った後、
エレノアはしばらく

「はぁ?孫?」

「孫ですって?・・・」

「孫・・・」

とつぶやいていた。

正直、めっちゃおもろいもん見たって思ったけどw

その場で笑うなんて出来へんし、

他の美容部員も私も
何も聞かなかったふりして、
鏡拭いたりしてたわよ、奥さんw


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