2019年8月2日金曜日

僕は君の味方だよ2



私はジェイコブが仕切る香水売り場の、
隣に位置するカウンターで働いててん。

気分屋で嫉妬深いとこのあるオネエ、
ジェイコブやったけど、

私は彼に嫉妬されるようなもん、
何もなかったし、
まあ、普通にうまいことやってると思ってた。

実際、彼はいつも私のことを
ミスジャパンとか、マイガールとか、
マイベストフレンドとか呼んで、
出勤するたびに、
ハグしてキスしてって感じやったしね。


私が化粧品売り場のマネージャーに目をつけられていて、
毎日のようにごちゃごちゃ言われてた時も

「僕はジェニの味方やからね」

って言うてくれてたし。


当時、どこで私のことを見張っているのか、
マネージャーはしょっちゅう私のところに来て
小言言うててん。

「十三分も、他の売り場の同僚とおしゃべりしてた」とか

「休憩時間、三分オーバーしてた」とか

「さっきは携帯で誰と喋ってたんや」とか

田舎のチンピラ並みに、いちゃもんつけてた。




私が働いている店では、
携帯を使うことは許可されているので、
誰もがお客さん相手、あるいは私用で電話を使っている。

それで咎められることは一切ない。

休憩も、わりと自由に取ることができて、
基本、時間は決められているが、
休憩時間は時給が出ないし、
数分の遅れでは何も言われない。

むしろ、決められた時間より短く休憩を取ると、
上からクレームが来る。

なので、こうやって常に小言を言われているのは
私だけだった。

マネージャーやったら、
私が何分間コーヒー飲んでたとか、
誰と喋ってたかとか、追求してる間に
(別に規則違反でもなんでもないのに)
もっとすることあるやろ、と思っていたけど、

もうあほらしすぎるし、しょうもないし、
私はいつも黙って聞いててん。

そやけど、なんで私ばっかりストーキングしてるねん、
とは思ってたんよね。

それがジェイコブが仕事を辞めてから、謎が解けた。


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