2019年8月8日木曜日
ありのままで3〜最終回 理想の体型
その当時付き合っていた、筋トレ男の自慢は
五十代にして、体を絞りに絞って、
ミスターなんたらっていう、
ボディビルダーのコンテストで入賞したこと。
私と出会った時の彼は
もうボディビルダーの体格ではなかったけれど、
毎朝二時間ほどをジムで過ごし、
体を鍛えまくっていた。
ある日筋トレ男が、
ジムのメンバーシップと、
スポーツ用品店のギフトカードをプレゼントしてくれた。
ギフトカードでスニーカーやジャージを揃えて、
ジムで一緒にトレーニングしようということらしい。
自分の好きなことを、私と一緒に楽しみたいんやね、
と能天気に考えていたら、
筋トレ男は私にパーソナルトレーナー(女)を連れてきた。
「今日から、彼女が君のパーソナルトレーナーだ。
俺の理想は、彼女の体型なんだ。
だから、君も彼女みたいになれるように頑張って」
と言われた。
なんやねん、それ・・・・・
そのパーソナルトレーナーは
美人でスタイル抜群で、感じの良い人で
そら男に限らず、
女かって彼女みたいな人には憧れるやろうけど、
そこやないねん。
なんで私が、お前の「理想の体型」になるべく
毎日ジムに通わんとあかんねん。
私が「理想の体型」やないのが気に入らんのなら、
付き合わんかったらええだけのことやん。
私が自分から
彼女みたいな体型になりたいと頑張るのとは
わけが違う。
筋トレ男に
ジェイソン・モモアの写真を持って行って
「私の理想は彼やねん。
彼みたいな顔に整形して、牛乳飲んで背も高くなってね」
(昭和の人間は牛乳飲んだら身長伸びると思ってる)
と言うこともできたけど、
そんなしょうもないことやってる暇ないので、
適当な言い訳をつけて
丁寧にお断りいたしました。
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